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春節をすごす Chúc mừng năm mới!

今日は旧正月明けですね。
私は学生時代に旅したベトナムを軸に20年間仕事をしてきた為、
新年を迎える行事としては春節の方がずっと馴染みがあります。
例年、この時期は現地仲間の家にお邪魔して寝正月を過ごすことが、
なによりの楽しみであるのですが、今年は諸事情あって見送りました。
かわりに友人に送ったメッセージに添えた画像がコチラ、

今朝剥いたリンゴがとても美しく映えていましたので、
仲間の健康長寿を願って送りました。
ちなみにベトナムでは梅の木とされる花も黄色ですし。

もうお判りかと思いますが、タイトルにあるベトナム語は、
「新年(明けまして)おめでとう」の定番フレーズです。
アルファベット表記でかえってややこしく感じるかもしれませんが、
もとは漢語ですので、日本語の音読みから想像すると結構わかります。
たとえば、、、
Chúc チュックはシュクで 祝
năm ナン  はネン で 年
ですし、
mừng (ムン)も正確な表記はできないのですが、
現地の会話から推察するに日本語の満(マン)と語源は同じようです。
mới(モイ)は日本語にない読みですが、表記は「新」ですので、
năm mới! でまさに新年!ですね。
このmớiには個人的な思い入れもありまして、
バブル神話が崩壊したことにも気付けなかった学生時代、
のんきに遊学を続けていた旅先で、手にした香港の新聞に
ベトナムの開放政策について書かれていました。
そこに繰り返し使われていたのがĐổi mới(ドイモイ)=刷新でした。
この新聞を読んでいたのが豪州からの機内で、
ちょうどベトナム上空であったことも影響したのでしょうか、
西側の映像の印象と立場から無意識にフタを閉めていた国から、
発信されたこの言葉に強烈なメッセージを感じ取りました。
結果、卒業年の正月明けにタイ、そしてカンボジアを経由して、
陸路でホーチミンに入ったのが20年以上も前のこと。
余談ですが学校は翌年、5年で卒業し就職をせず、
今の事業に繋がっているのですから感慨深いものです。


そういえば初めての訪越も旧正月前でした。


そんなわけで、今日は少しゆったりと構えて生地裁断をしました。
たくさんのことを教わったベトナム
今日まで支えてくれた現地の友人らに、感謝して。