東京のエプロン屋

タブリエつくってます

汽車旅でホコリまみれのまま、朝からハノイ市中を歩き回りました。

 

ハノイは思いのほか暑く、カンボジアでもらっていた食中毒が続き、

 

脱水症状と空腹にはじめて焦燥感というものを覚えました。

 

 

一般の人に英語は全く通じず、

 

それでも今日1日しかチャンスはないので、

 

高級ホテル、両替商をやっているGoldshopやPawnshop、

 

国営航空会社のチケットオフィスまであたりますが、

 

クレジットカードというものが全く通用せず、

 

当てにしていたVISAオフィスには

 

「Represatativeの予定」といった貼り紙1枚が、あるだけ。

 

終日スタッフがくることもありませんでした。

 

やがて夕暮れをむかえ、とぼとぼと市中にあるホアムキエム湖へ。

 

中央郵便局があり、その入り口登り階段に座り込んでしまいました。

 

学生時代、一人旅にはなれていて、

駅にあるベンチの下に宿をとることくらい、平気でしたが、

明日がないという状況が初めてです。

 

当時のベトナムは戦後人口が増え続き、

アメリカ戦勝が災いし見えない経済制裁を受けていました。

直前のソ連崩壊が決定的な食料難を引き起こしていて、全国民が瘦せています。

 

よく海外観光地でちやほやされるのもお金があってのこと。

いうなればその日の自分は標準的な状態でもあるわけです。

 

外資獲得を目的に少しだけ門扉を開いたタイミングでしたから、

ツーリズム業をのぞき外国人との交友接触も厳しく禁じられていました。

 

郵便局の前で後悔したことはパスポートがかえって来る前に、

 

いずれかの国でもよいので領事館をめざすべきであったということ。

 

「ああ、だからパスポートだけがちゃんとかえってきたのか、、、」

 

娑婆における国家公安のからくりに触れたことに感心をしていたとき、

 

1台の月光仮面が乗っているようなロシア製のオフロードバイク

 

目の前を通り過ぎたかと思うと、くるっとUターンして戻ってきました。

 

 「Hello, you looks getting a trouble right??」